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低用量ピルと片頭痛の関係

[2025.12.27]

当院には毎日、さまざまな頭痛でお悩みの方が来院されますが、最近特に多いご相談が「低用量ピル(避妊ピル)と片頭痛の関係」についてです。

「生理痛やPMSを楽にしたいけど、片頭痛持ちだからピルは飲めないんでしょうか…?」 「ピルを飲み始めたら頭痛がひどくなった気がします…」 そんなお声を、本当にたくさんいただきます。 今日は、頭痛専門医の立場から、できるだけわかりやすくお話ししますね。安心してください、ちゃんと知っていれば対処法はありますよ。

片頭痛には2つのタイプがあるんです

片頭痛は大きく2種類に分けられます。これがとても大事なポイントです。

  1. 前兆のない片頭痛 → 突然ズキズキと痛くなる、よくあるタイプ。生理前後に悪化しやすい女性が多いです。
  2. 前兆のある片頭痛 → 頭痛が来る前に「視界がキラキラする」「ギザギザの光が見える(閃輝暗点)」「手足がしびれる」「言葉がつかえる」などの症状が30分ほど続くタイプ。

この「前兆の有無」が、低用量ピルを飲めるかどうかを決める鍵になります。

最新のガイドライン(2025年現在)ではこうなっています

日本頭痛学会や日本産科婦人科学会の指針に基づいてお話しすると:

  • 前兆のある片頭痛の方 → 低用量ピルは基本的に飲めません(禁忌) 理由は、ピルに含まれるエストロゲンが血液を固まりやすくし、前兆のある片頭痛の方では脳の血管に血栓ができて脳梗塞のリスクがかなり高くなるからです。たとえ若い方でも注意が必要です。
  • 前兆のない片頭痛の方 → 飲める場合が多いですが、慎重に 特に35歳以上、喫煙、肥満、高血圧などのリスクがある方はさらに注意。定期的なチェックが必要です。

ピルを飲むと頭痛が起きる・悪化する理由は?

当院でよく見るパターンはこれです。

  1. 飲み始めの時期(1〜3ヶ月) ホルモンバランスが変わるので、一時的に頭痛が出やすくなります。ほとんどの場合、自然に落ち着きます。
  2. 休薬期間(偽薬の週)の頭痛 エストロゲンが急に下がることで「エストロゲン離脱頭痛」が起きやすいんです。特に月経関連片頭痛の方に多いです。 → こういう方は「連続服用(休薬なし)」に変えるだけで劇的に楽になることがありますよ(ただし前兆ありでは不可)。
  3. まれですが怖いケース 血栓が原因の頭痛(静脈洞血栓症など)。いつもと違う激しい頭痛や吐き気、視界異常が続くときは、すぐにMRI検査が必要です。当院でもピル関連の血栓を数例経験しています。

片頭痛持ちの方が安全に過ごすためのアドバイス

  • 前兆のある方:エストロゲン入りのピルは避けて、黄体ホルモンだけの方法(ミニピル、ミレーナ、ディナゲストなど)を検討しましょう。避妊や生理痛改善の効果もあります。
  • 前兆のない方:禁煙、適正体重、水分をしっかり取るだけでリスクはぐっと下がります。頭痛が心配なら、まず3ヶ月試してみて様子を見るのもおすすめです。
  • 頭痛が起きたとき:市販のロキソニンなどのNSAIDsは大丈夫ですが、持続する場合は早めに頭痛専門医へ。トリプタンなどの片頭痛専用薬も有効ですよ。

最後に

片頭痛はとてもつらい病気ですが、最近はCGRP関連の新しい予防薬も登場して、治療の選択肢が広がっています。 低用量ピルは素晴らしいお薬ですが、片頭痛がある方は自己判断せず、必ず頭痛専門医や婦人科の先生と相談してくださいね。 前兆の有無をしっかり診断するだけで、「安全に使える道」が見つかるケースがほとんどです。

頭痛でお悩みの方、いつでも赤坂おかだ頭痛クリニックへお気軽にご相談ください。 少しでも楽になって、来年も毎日を笑顔で過ごせますように。

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