メニュー

飛行機頭痛について

[2025.08.22]

飛行機に乗っているときに、急におでこや目の奥が「ズキッ」と痛んだ経験がある方はいませんか。これは「飛行機頭痛」と呼ばれるもので、飛行中、特に離陸や着陸のときに起こりやすい頭痛です。

その理由は、機内の気圧が急に変化するためです。私たちの体の中でも、副鼻腔という空洞部分は気圧の影響を強く受けます。気圧の変化にうまく順応できないと、副鼻腔の中に圧力差が生じ、その刺激が強い痛みとして頭に伝わるのです。多くの場合、痛みは片側に起こり、額や目の奥が突き刺されるように感じられます。片頭痛のように吐き気や光に敏感になるといった症状は伴わず、数分から長くても30分ほどで自然に治まるのが特徴です。

飛行機頭痛になりやすい人には傾向があります。例えば、普段から鼻づまりしやすい方や副鼻腔炎を抱えている方はリスクが高いといわれています。また、気圧の変化に敏感な体質の方や、もともと頭痛の持病がある方も発症しやすいと考えられます。

では、どうしたら防げるのでしょうか。まず、機内でできる工夫として、ガムを噛んだりあめをなめたりして耳抜きをすることが有効です。鼻づまりがある場合は、搭乗前に点鼻薬を使っておくと症状を和らげられることもあります。また、水分をこまめにとることも頭痛予防に役立ちます。頭痛が強くて毎回困るという方は、搭乗前に市販の鎮痛薬を服用しておくと痛みの発症を防げる場合があります。

ほとんどの飛行機頭痛は短時間で治まりますが、毎回強い痛みが出る方や長引く場合は、ほかの病気が隠れていることもあるため注意が必要です。片頭痛や群発頭痛など、ほかの頭痛との区別がつきにくいケースもあります。そのような場合は、相談することをおすすめします。

旅行や出張を快適に過ごすために、飛行機頭痛の正しい知識とちょっとした対策を知っておくことが大切です。繰り返す症状でお困りの方は、ぜひ一度クリニックにご相談ください。

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME