🍁紅葉ドライブと頭痛
― 車酔い・眼精疲労を防ぐためのポイント ―
(脳神経外科・頭痛専門医による解説)
秋の紅葉シーズンは、ドライブに最適な時期です。しかし、長時間の運転や山道では「車酔い」や「眼精疲労」が原因で頭痛が起こる方が少なくありません。今回は、一般の方にも実践しやすい予防策を頭痛専門医の視点からまとめました。
■ なぜ紅葉ドライブで頭痛が起きるのか?
① 車酔い(動揺病)
車酔いは “目で見ている情報” と “耳の奥の平衡感覚” のズレが原因で、自律神経が乱れて頭痛や吐き気につながります。
特に山道のカーブや、紅葉を眺めようと横を向く動作で酔いやすくなります。
② 眼精疲労
鮮やかな紅葉、逆光、車内外の明暗差により、ピント調整が頻繁に起こり目の筋肉が疲労します。
これが後頭部の緊張→頭痛につながることがあります。
③ 同じ姿勢による首こり
長時間の座位姿勢は首肩の筋緊張を生み、緊張型頭痛の誘因となります。
■ 頭痛を防ぐための実践ポイント
✔ 車酔い対策
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視線は「遠くの一点」に置く
近くの景色や横の景色を見続けると酔いやすくなります。 -
通気性を確保する
こまめに換気し、軽く深呼吸を。 -
必要に応じて酔い止め薬を活用
予防的に乗車30分前の服用が効果的です。 -
スマホは極力見ない
画面操作は酔いを誘発します。
✔ 眼精疲労対策
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30分ごとに休憩し、遠くを見る
「目のストレッチ」で筋肉の緊張をリセット。 -
サングラスの利用
朝夕の強い光、紅葉の反射を軽減できます。 -
乾燥対策として人工涙液を携帯
乾燥は焦点調整を悪化させ、疲労を招きます。
✔ 首こり・緊張型頭痛対策
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正しい姿勢で座る(腰を深く掛け、頭が前に出ないように)
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休憩時に軽いストレッチ
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水分補給をこまめに
秋は意外と水分不足に気づきにくく、これが頭痛の誘因に。
■ こんな症状があれば注意
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吐き気を伴う強い頭痛
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視界がチカチカする
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休んでも改善しない首〜肩の張り
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めまいを伴う頭痛
これは片頭痛の発作や、前庭性めまいを伴うタイプの頭痛の可能性があります。
ドライブ中に繰り返す場合は、専門医へご相談ください。
